新・とおりみち通信

〜 出歩きあるばむ 〜

六本松イヌノフグリ

イヌノフグリ(差し渡し30cmほど)


九州大学六本松キャンパスのイヌノフグリです

(上の写真中央付近から左右と下方向に広がっているのがイヌノフグリです。周囲にフラサバソウが生えています)

六本松キャンパスは今年4月より伊都の新キャンパスに移転し、跡地がUR(都市再生機構)に売却されることになっています。
跡地利用について検討する委員会がいま取り持たれているとのことですが、このイヌノフグリのことが知られているのかどうかわかりません。

イヌノフグリ環境省レッドデータリストで、絶滅の危険が増大している種「絶滅危惧II類(VU)」に分類されています。福岡県のレッドデータブックでは絶滅のおそれが1ランク高い「絶滅危惧IB類(EN)」です。
昨年の春にキャンパス内でイヌノフグリを見つけ、それから折々様子を見に行っています。今日見てきたところ、いくつかの所に分散して生えていて、個体数は見てわかるものだけで80ほどでした。車の陰になっていたりして見えないものもあるので、総数で100以上になるのではないかと思います。


六本松キャンパスにはほかにも、まちなかでは希少になってしまった植物がいろいろとあるようです。自分ではまだ探せていませんが、以前キャンパスで生物観察をしていらっしゃった方からそういった話をうかがいました。
キャンパス跡地の「利用」については報道によるといろいろな意見があるようですが、できることなら現在キャンパスに生きている生き物がこれからもそこで生き続けることができる跡地プランが策定されてほしいです。すべてはアイディア次第だと思います。