新・とおりみち通信

〜 出歩きあるばむ 〜

舞鶴公園の切り株(その1)

 
2015年10月
 
【まえがき】
舞鶴公園(福岡市中央区)で見かけた木の切り株をこれからときどき載せていこうと思います。
 
先日、ある新聞記事で、舞鶴公園の樹木が今年初めに一部伐採されたという話を見かけました。
舞鶴公園は隣の大濠公園とあわせて「セントラルパーク」として位置づけ直される構想が出されています。そのなかで、舞鶴公園内にある福岡城址の観光価値が重視されていて、その関連で、城の建造物や石垣を見るのに障害になる樹木を伐採していくという話が聞こえてきています。
私は舞鶴公園はたまに行くだけであまり詳しくないのですが、知り合いの方が舞鶴公園にいる植物の今後について心配をしておられるので、自分も行った時には少し歩いて様子を見ています。
上の新聞記事を読んで、具体的にどこのどのような木が切られたのかネットで調べてみたのですが、伐採工事の事前告知資料が見つかったものの、その後の様子はわかりませんでした。なので時間のある時に実際に行って見ることにしました。
 
そして先日実際に行ってみたのですが、出かける時に資料を忘れてきてしまい、公園であてずっぽうで、どのあたりの木がなくなったのか歩き回って探すことになってしまいました。
そのようにして歩いていると、切り株がいくつも見つかりました。比較的新しく切られたと見える切り株だけでなく、切られてからしばらく経ったような切り株も少なからずありました。
切り株を見ていくうちに、そのひとつひとつの切り株が、そこにむかし木が生きていた証のように見えてきました。このブログでは各地を歩いていて見かけた切り株をときどき載せていますが、舞鶴公園についても、今回の伐採にかぎらず、見つかった切り株をブログで取り上げたいという気持ちになってきたので、記事に起こすことにしました。
 
出かけたその時だけでは公園をまったく回りきれなかったので、時間を見つくろって少しずつ回りたいと思っています。
 
***
 
今回は舞鶴公園の、平和台陸上競技場と鴻臚館(こうろかん)跡との間から歩いて回りました。
平和台陸上競技場周辺にはいろいろな木が植えてあるのですが、そのあたりはいずれまた見たいと思います。
 

サクラではないかと思います。この切り株は伐られてあまり経っていないようでした。
 

エノキのようです。
 

この木の伐採直後にここを通った覚えがありました。まだ作業の方々がおられて、おがくずが残っていた覚えがあります。
この木のあたりは工事の告知資料に写真で載っていました。その部分だけ切り出してみます。

出典:www.midorimachi.jp/images/news/141226175650955.pdf
 
このすぐ近くに城跡へ登る石段があり、そこを登って行きます。
 

ところどころに切り株を見つけました。このあたりの切り株は古いもののように見えます。
 
この登って来る途中に「祈念櫓」があり、その下の樹木が「問題」にされていたのですが、その木々のことは次回取り上げるつもりです。
 
福岡城址は現在は植物公園のようになっていて、サクラがたくさん植えられ、梅園があり、それ以外の樹木もいろいろいます。植えられたものも自発的に生育しているものもあるようです。
 




小さい切り株はサンゴジュかなにかではなかろうかと思います。



 
やや大きな切り株がいくつか並んでいるのを見つけました。
このあたりにはクスノキやサクラが植えてあります。

今年の伐採ではなさそうな様子です。



あたらしい、いのちの芽吹きもありました。

 
こうしてみると、切り株は木々が生きていた証であるとともに、この公園、この場所の歴史の一端をしずかに担い、もの語る証人であるようにも思えてきます。
であれば、いま生きている木々は歴史を生きながら証している生き証人でもあるのでしょう。
 

 
今回はあまり時間をとれず、今後もたぶんこまごまとしか来れないと思いますが、少しずつでも続編をまとめたいと思います。

舞鶴公園の切り株(その1) 2015年10月