新・とおりみち通信

〜 出歩きあるばむ 〜

小川内の杉(移植工事中)、そしてそのまわり【斜面移動の日:その2】

2016年4月9日撮影
 
※ この記事には現地現状(2016年4月9日15:00ごろから16:30ごろまで)の写真を載せています。ご了承ください。なお斜面移動終了前に現地を離れたため、すでに現地の様子は写真とは異なっていると思います。
 
 
小川内の杉、斜面移動の続きです。
 
見学場所のすぐ近くで見かけたシロバナタンポポを去り際によく見てみました。

どの株も、花のつけね、総苞外片の角状突起(小角突起)が目立ちません。私が福岡市近辺で身近に見るシロバナタンポポのほとんどは突起がはっきりしています。

 
佐賀大橋の上から工事現場を見ます。

いつもは自分一人で欄干につかまりながら見下ろすのですが、今日はここにもたくさんの方がおられました。
 
いつものように、旧佐賀橋方面、旧東小河内方面も見ました。旧佐賀橋方面では小川内小学校の跡地に桜(山桜でしょうか)が、旧東小河内方面にはさっきまでいた見学場所と山桜の場所が見えました。





川の中瀬あたりの木々も見えました。
 
 

 
 
橋を渡った先、杉が移動してくる神社横にも見学の方がおられました。地元の方が多かったようです。「みんなで押しに行こうか」とどなたかが話して笑い声が上がりました。

 
佐賀大橋を今度は福岡側へ渡ります。
杉をいちばん近くから見られる場所で止まってみました。杉はなにか超現実的な世界のなかを進んでいるように見えました。その超現実的な世界のなかに自分も杉を前にして、同じように立っていました。
見つめていてふいに、杉の声が聞こえたような気がしました。
 

 
 
ご年配の方がとてもご年配の方を連れて、橋からの景色をご覧になりながら昔の村の話をなさっていたのですが、立ち去り際に「小川内へ来るのはもうこれが最後かもしれんね」とお話しになる声が聞こえました。
 

 
 


 
この山桜はダムに沈むことになります。その前になくなるかもしれません。
そうした何もかもの向こうで、山桜は今日のこの日を咲いているようでした。
 
 
 

 
最終のバスに間に合わせるため16:30ごろ現地を離れました。
移動が完了するのを見届けることができなかったのが残念ですが(その後の報道で、斜面最上部まで到着したらしき話が伝わってきました)、小川内の杉が、工事に携わる方々ともども無事に作業工程を終え、目的地でおだやかに根付くことを願っています。
 

小川内の杉(移植工事中)、そしてそのまわり【斜面移動の日:その1、その2】
2016年4月9日撮影